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2003.11.24

小津安二郎生誕100周年記念イベント

●平成15年11月24日(振休)
◎船江公園(伊勢市船江) 午後2時~  ・記念碑の建立と除幕式

当日は、天気が心配される中、記念碑の除幕式がおこなわれました。幸いなことに式の間は、雨もやみました。

池田実行委員長の挨拶、小津はまさんの挨拶等があり、記念碑が除幕されました。

当日は、報道関係の方もたくさんいらっしゃっていました。

記念碑の言葉「無常迅速 もう一度中学生になり度いなあ 会ひ度い会ひ度い もう一度中学生になり度いなあ」は、昭和34年9月26日、映画「浮草」の志摩でのロケを終えて東京に帰った後、伊勢地方を襲った未曾有の伊勢湾台風の報を聞いて、翌日すぐに同窓生あてに書いた手紙によっています。

●記念碑の説明碑(文面)
 映画界の巨匠、小津安二郎監督は、大正5年4月、伊勢の県立第四中学校(その後、県立宇治山田中学校と改称)に入学し、卒業までの5年間をこの地で学んだ。その間、学業のほかにも野球・相撲・柔道を愉しみ、学友たちと大いに青春を謳歌し、生涯にわたる友情の絆を結んだ。
 碑に刻まれた文面は、昭和34年9月26日、映画「浮草」の志摩でのロケを終えた後、伊勢地方を襲った未曾有の伊勢湾台風の報を東京で聞き、翌日すぐに同窓生あてに書いた手紙に拠る。
 「生まれてはみたけれど」「東京物語」「秋刀魚の味」など、数々の名作映画を世に送った小津監督、その創造性の源は、のびのびと青春の日々を送った伊勢の地にあるといえよう。私たち伊勢映画フェスティバル2003実行委員会は、小津安二郎生誕100年を記念して、広く有志を募り、ここ宇治山田中学校跡地に記念碑を建立する。
 平成15年11月24日
 伊勢映画フェスティバル2003実行委員会

旧制宇治山田中学校の後身にあたる三重県立宇治山田高等学校の合唱部によって、旧制宇治山田中学校の校歌が歌われました。

◎伊勢市観光文化会館 午後6時30分(開演)  ・ジャズコンサート<OJAZZ>

小津安二郎を偲んで、後輩の古野光昭氏(山高17期)を中心としたjazzコンサートがおこなわれました。

会場には、小津安二郎に関する資料も展示されました。飯高町の小津安二郎記念館からお借りした資料と、宇治山田高等学校の生徒会執行部による小津安二郎関係の資料展示がありました。宇治山田高等学校の資料は、本年度の山高祭(文化祭)に展示された資料です。

コンサートの様子を写真に撮ることを快諾いただいたので、webにその一部を掲載します。

伊勢映画フェスティバル2003「OJAZZ」コンサートを終えて、コンサート委員会は、古野氏に感想をお聞きしました。

― OJAZZコンサートを振り返って、感想をお聴かせ下さい ―
小津監督の生誕100年をお祝いするという、世界的な規模で行われたイベントに参加させていただいたことを光栄に思っています。
しかも、地域のメインイベントにJAZZと私を取り上げて頂いたことは、同窓会の皆さんの支援を受けつつ数年前から伊勢で演奏させて頂いてきたことが発端となった思います。皆さんの暖かいご支援に感謝しています。
伊勢での演奏は、東京でのライブや地域でのジャズフェスティバルでは感じられない違った緊張感を持ちます。特に今回は、“小津監督と伊勢”をテーマとした曲を作るようにとの依頼を受けた関係で、「皆さんがどんな反応をしてくれるのか」という不安めいたものがありました。演奏を終えた後の拍手は、とても感動を覚えました。

― 新曲はどんなイメージで作曲されましたか ―
小津監督の人間像は、映画をつうじての程度でしたが、画像とサウンドトラックの印象と私の伊勢に対する想いから、“シンプル”で“爽やか”をテーマに郷愁をイメージし作ったつもりです。既に私のホームページにある掲示板に感想などを書き込んで頂いています。

― 今後の演奏活動に対する抱負をお聴かせ下さい ―
OJAZZコンサートでは、最近亡くなった大先輩のジョージ川口さんが得意としていた「チュニジアの夜」を捧げる思いを込めて演奏しましたが、生涯をジャズマンとして全うできることを願っています。引き続き暖かいご支援をお願い致します。

新曲の感想等についてのメッセージは、私のホームページにある掲示板または「古野光昭オフィシャルファンクラブ ”Live Report”」まで、どしどし投稿してください。

http://homepage2.nifty.com/m-furuno/indexpc.html

◎当日の感想をいただきました。
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Aさん

除幕式:
小津監督のゆかりの地に、ゆかりの方々が参列され、記憶に残る式だったと思います。
山高の合唱部が小津先輩を偲んだ歌声を披露し、華を添えました。中には、山中の校歌は口ずさんでいた方もいらっしゃいました。
また、あいにくのお天気でしたが、この除幕式の時だけは、雨がやみ、式の進行を天からも支援してもらったように感じました。

その後、伊勢の語り部の方の案内で、小津監督の義妹さんたちとともに内宮を参拝しました。
語り部の方から、伊勢に住んでいながら知らなかった事をたくさん教えていただき、また、雨の降る中でしたが、皆さんと共にお話しながら、いい一時を過ごさせていただきました。

コンサート:
最初、会場の乗りが悪かったように感じましたが、そこはさすが古野さんたち、うまく乗せてもらい、とってもいいコンサートでした。
小津監督のこともよく学べ、そして演奏は、心が洗われるようでした。
特に私は、第二部に披露された新曲(題名がまだついていない)が心にしみ、とっても感動しました。

参加した他の人たちの意見も聞いたのですが、久々にジャズを聞いたが、とっても新鮮でよかった。最高の演奏と絶賛していました。
コンサート終了後、古野さんや小菅さんにサインをいただいたということも聞きました。
そう聞いて、「しまった。私も終了後、待っていたらよかった。」と思うほど、とってもいい時を共有できました。

運営・企画に携わった方々のご努力に感謝いたします。

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Bさん

コンサートの感想

小津監督プロフィールスクリーンからコンサートへ・・・ という、むずかしい構成(私はそう思う)のなかで聴衆を引きつけて魅了するのは、卓越した才能とそれに裏打ちされた高度な技術が備わっているからこそだと確信しました

私は、ジャズや音楽というものがあまりよくわからないほうですが、すばらしい芸術は理屈なしに人の心を掴むもの(日頃からいつもそう思っていますが)だと改めて深く感じました

その、古野さんグループ、小菅さんグループ、すばらしい感動をありがとうございました
古野さん作曲の、題名のない O’s essence numberは、心を揺すったり、落ち着かせたり・・・
音が不思議に空気を振動させていました

また、Western伊勢音頭は同じ歌詞が、のせるものによって、かくも違う感動を与えるものかと感じました
私はいつも、同じ一つのものが、操る人の感性によって、まったく違ったものになってしまうというその人、独特のものを見いだしては、人というものを感じていますが、この曲でまさにそう思いました

古野さん、小菅さん、今後の活躍を期待しています

最後に、何も協力できなっかたことを、深くお詫びし、
企画運営に携わった方々に心より感謝いたします


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Cさん

みなさまこんにちは

この式典には山高同窓会から池田会長を始めたくさんの方々が携わっておられたことをプログラムを拝見して改めて知りました。みなさまのご活躍によりいいコンサートであったと思います。お疲れさまでした。

さて内容ですが、当日は家内とコブ付きでない外出となりましてじっくりとコンサートを満喫させていただきました。さりとてjazzのコンサートの作法なんかもよくわからないので楽しめるかなーとの気も少々ありました。

最初の小津安二郎の紹介ビデオでしたが当時のことを知る方には勿論のこと自分たちの世代でも結構懐かしくさせていただくような構成になっておりなるほどという感じではありました。ただ、小津作品をあまりというかほとんど知らない私にはダイジェスト版でもよいから映画の一部も見たかったような気がします。
あと、ビデオ紹介と新作の発表での写真などが少々だぶっていたので、思い切ってビデオの時から新作をバックに見るという設定にしてもよかったかなとは思いました。
曲目の方はさすがという感じでただただ圧倒されてしまいました。悲しいかな初めの方はドラムの方のソロに拍手が追いつかないという感じがでて失礼したかなーとも思いました。後半は結構みなさんの手拍子も乗ってきて会場が一体化したような感じがしました。
あと、伊勢音頭~これはいいですね。地方の会場ではこういった地元に根ざした楽曲を入れていただくと町おこし事業のコンサートでは盛り上がります。素敵でした。
ほかにもいろいろな感想もありますが、夫婦二人楽しまさせていただいたことが何よりでした。

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Dさん

関係者の皆さん大変ご苦労様でした。感じた事を書いてみます。

記念碑建立除幕式
小津安二郎監督の記念碑除幕式の会場である船江公園に着くと、既に記念碑に幕が掛けられていました。除幕式は池田実行委員長の挨拶から始まりました。続いて小津監督の親族、友人の家族が紹介されました。現役の生徒たちによる山中校歌を聞いたときには、その時代には生まれていなかったはずの後輩が、この日のために一生懸命練習をおこなっていたと思うと感動しました。今度この記念碑の前を通ったときは、じっくり味わいながら見ていたいと思います。

オジャズコンサート
ジャズとはどういう音楽かをあまり知らないでコンサートに行きました。想像通り力強い演奏で始まりましたが、途中この日のために作ったという新曲は、さすが小津安二郎の映画にも共通する静かなうっとりするような曲でした。またブリーズによる伊勢うどんの紹介や伊勢音頭を聞いたときには感動しました。新しいタッチで伊勢音頭が歌われていました。
前日にこの会場で里帰り伊勢音頭全国大会を開催していただけに親近感を覚えました。いい雰囲気の中でコンサートが終了し、時間の経つのが速く感じました。

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